「 芥川龍之介 」(あくたがわ りゅうのすけ) 1892年(明治25年)~1927年(昭和2年)日本の小説家。 その作品の多くは短編(たんぺん)である。 また、「芋粥」(いもがゆ)「藪の中」(やぶのなか)「地獄変」(じごくへん)など、 『今昔物語集』(こんじゃくものがたり)『宇治拾遺物語』(うじしゅういものがたり) といった古典(こてん)から題材(だいざい)をとったものが多い。 「蜘蛛の糸」(くものいと)「杜子春」(とししゅん)といった児童向けの作品も書いている。 日本で最も有名な文学賞「芥川賞」は、芥川龍之介の業績を記念して作られた。 |
「 羅 生 門 」(らしょうもん) ある日の暮方(くれがた)の事である。 一人の下人(げにん)が、羅生門(らしょうもん)の下で 雨やみを待っていた。 広い門の下には、この男のほかに誰(だれ)もいない。 ・・・・・・ |
「 蜘 蛛 の 糸 」(くものいと) ある日の事でございます。 御釈迦様(おしゃかさま)は極楽(ごくらく)の蓮池(はすいけ)のふちを、 ひとりでぶらぶらお歩きになっていらっしゃいました。 池の中に咲いているはすの花は、みんな玉のようにまっ白で、 そのまん中にある金色のずいからは、何ともいえないよいにおいが、 たえまなくあたりへあふれております。 極楽(ごくらく)はちょうど朝なのでございましょう。 ・・・・・・ |