2003年12月30日更新


先の12月25日更新のニュース にてお知らせしました、池田一氏のサッポロビール旧埼玉工場でのアート プロジェクトが、2003年12月27日(土)、同敷地内の7号倉庫(築大正14年頃) と13号倉庫裏(築昭和30年代)にて行われました。参加者は、 池田一 氏をはじめ、エコ&エゴ展参加作家の丸山芳子・丸山常生・山岡佐紀子・ 高野浩子・川上香織の各氏と、実行委員会からKAF 金子良治・ かわぐち塾 浜田克則・同 奥田道子・同 金子宏章・の各氏、他サポーター の木村裕美・山口輝昭の各氏。

同日AM8:30集合後、今回のプロジェクトの意義と作業手順の説明・確認を 簡単に行い、作業開始。約3万坪に及ぶ広大な敷地中に建つ何棟もの工場 群がどんどんと重機よって解体される中、まず『80万リットルの水箱』と なる7号倉庫にて水位の位置を示す青色のテープを張るために、あらかじめ 用意したゲージを元にマーキングを行い、それに従って壁はもとより柱や 倉庫内に残されたままになっているスチール製の棚にもテーピングを施し、 実際には水を満たす事は無いまでも所々に水溜りを作り、原基となる 『80リットルの水箱』を数箇所に配置し、巨大な水箱のイメージを作り 上げました。

写真撮影の進行と共に作業班はもうひとつの13号倉庫裏に移動、引き続き マーキングとテーピングを行い、『8万リットルの水箱』を完成させました。 当日は前夜の予想外の雪もあって気温の低い底冷えのする一日でしたが、 作業と撮影は順調に進み、ほぼ予定どうりにスケジュールをこなす事が出来、 陽も西に傾きかけたPM4:00、今まさに失われようとするこの巨大な場所= 川口にとって記憶の記念碑となるであろうこの場所で、またと無い非常に 意義のあるプロジェクトをつつがなく終える事が出来ました。川口にとって は新たな出発の日となったと言えるかも知れません。

以下は、本企画のアーティスト、池田一氏からのメッセージです。
----------------------------------------------------------------------- 今回の撮影では、「空間をひもとく―1冊の書物として」というコンセプトで、 解体目前の築80年近い老建築に臨みました。さまざまな時間への記憶が織り なす空間を、水不足で悩む1万人分の人のための水箱に変容させる ----- その はざまをひもとく作業は、これからです。たった数時間の設置、撮影でしたが、 序章は多くの力で書き上げました。今後、撮影写真を基に、どのような展開が 可能か、第2章の始まりです。いろんな局面で、いろんな形で沢山の皆さんに 参加して頂ければ、と願っています。
Between Eco & Ego --- そのはざまでの、揺れ動きが、誰が見ても、遠方から でも見えるほど、大胆で、あらわなほど、豊かな時間が共有出来そうです。 すべての関係者に対して、2004年は、もっと赤裸々な自分自身を提示すること を願って。
-----------------------------------------------------------------------
ご協力頂きました(株)サッポロビールと関係の皆様には心から御礼申し 上げます。
このプロジェクトの概要や写真は、2004年の年明けより川口のいずれかの場所 において随時公開予定です。どうぞご期待下さい!


ニュース 2003年12月25日分


エコ&エゴ展 プレゼンテーションビデオ公開中
at KAWAGUCHI ART FACTORY


エコ&エゴ展 トップ