『池田は水という媒体で全く新しい言語を創り出している』と言われ、
『IKEDA WATER』で知られる水のプロジェクトを世界各地で展開、高い評価を
受けている
池田一(いけだ・いち)氏。
彼がエコ&エゴ展でまず取り組むプロジェクトの場所は、長年この川口の地で
親しまれ、今まさに解体作業が進むサッポロビール工場の一角です。
以下、池田氏からのメッセージです。
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現在世界中で水不足に苦しんでいる国が31ヶ国。2025年には48ヶ国に
増えると言われています。この世界的な深刻な水問題に対しては、さまざまな
越境的で、そして共働的な取り組みが各地で切望されています。今回のプロジ
ェクトは、消滅する空間からのラストメッセージとして、世界中の人々に非常
に強い訴求力をもつものと確信します。
● Project―1《80万リットルの水箱》
水不足に悩む1万人の人が1日に必要な水の量が入る水箱のイメージを撮影
■ 撮影場所 サッポロビール旧埼玉工場内7号倉庫1階(築大正14年頃)
● Project―2《8万リットルの水箱》
1千人の人が1日に必要な水の量が入る水箱のイメージを撮影
■ 撮影場所 サッポロビール旧埼玉工場内13号倉庫1階裏側(築昭和30年代)
●撮影のための作業
■空間が《80万リットルの水箱》或いは《8万リットルの水箱》であると想定するために
は、どの高さまで水が溜まればよいのか---そのイメージを具体化するために、必要
水位を、壁面や柱部分に、青色のテープを張り巡らして、明示します。
■1人1日当たりに必要な水の量を表わす〈80リットルの水箱〉を、1万人分、或いは
1千人分の水量を想定する基準(原基)として、2〜4個配置。
〈80リットルの水箱〉は43cm立方のアクリル製の箱で、今春の第3回世界水フォー
ラムで発表したものを使用します。
■上記の設置が完了した後、全体の空間、各壁面を撮影します。
またとない貴重な機会であるという私たちの、今回の撮影に寄せる趣旨をご理解
頂き、撮影がスムーズに実現出来ることを願っています。
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